歯科矯正と顎変形症の手術

顎変形症の手術に悩まれている方へのヒントになれば幸いです

術後に買って良かったもの

顎変形症の手術を受けるに当たり、病院や手術内容によって差異はあるかと思いますが、2週間前後の入院は発生するものと思います。

入院前は特に必要性を感じていませんでしたが、

手術を受けてからあったらいいなと思い購入し、実際に満足度が高かったものがありましたのでご紹介させて頂きます。

 

 

それは・・・

ニットキャップ

です。

 

手術を受けてから次に髪を洗うことが出来たのは、術後3日目の午後でした。

術後は、口から血抜き用のドレーンが2本出ていますし、鼻からもチューブが出てますので、シャワーを浴びることはできません。

シャワーを浴びることが可能となるのは、口からのドレーンが抜かれてからとなります。

(更に、体温が36.9℃以下であること、という条件もありました)

 

術後、入院期間中はあごバンテージというカバーを着けて顎を固定する上、数日髪を洗えないということもあり、だんだん髪がピョンピョンはねて、ボサボサになってしまいました。

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あごバンテージ装着時

 

髪がボサボサとなり、顔も腫れあがっている上、顔が脂でギラギラしてしまうなど

なんともひどい見た目で過ごさなければならないんですよね。

病室フロアを歩き回るにしても、コンビニに行くにしても、色んな人とすれ違う訳で、

見た目がなんとかならないかなーと思っていたところ、

ニットキャップを買うことを思いつきました。

 

早速コンビニでニットキャップを探したのですが、

これは病院内の売店・コンビニでしたら必ず販売されていると思います。

抗がん剤治療等を受けられている方のニーズがありますので、病院で買うことが出来ます。

私は、黒の無地のニットキャップを購入しました。

税抜で2,480円でしたので、税込では2,728円ですね。

少し高いなーとは思いましたが、即決しました。

 

早速かぶってみたのですが、これがいいんですよ。

ボサボサ感は見事に隠れてしまい、なんならちょっとお洒落まであるというところまで見た目は改善しました。

この辺りは、本人だけが感じていることであり、患者でない人から見たらただの病人にしか見えないというのが実際のところだと思いますが、

「自分がどう思うか」はとても大事なことだと思います。

あごバンテージをしていようが、顔が腫れてようが、顔からチューブが何本も出ていようが、自分が見た目がマシになったと思えたらそれが一番だと私は思います。

非日常の、どちらかといえば大変なことが多い入院生活の中で、

少しでも嬉しいことがあるとテンションは確実に上がり元気が出るんですよ。

 

ニットキャップはその後、院内を歩く時、外に散歩に行く時に使用していました。

髪を洗えるようになってからは、あごバンテージ装着時のボサボサ感はだいぶ解消するので、

院内ではあごバンテージのままでいることも増えましたが、

面会で人と会う時などは被るなんてことも出来るので本当に便利だなと思いました。

 

これから手術を受けられる方は入院前に購入しておく方が安く済むので、

リンクを張っておきます。 


 

今回は以上です。

 

 

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顎間固定中の食事でやって失敗したこと

手術後は顎間固定といって、上の歯と下の歯のワイヤーに付けられたフックにゴムを掛けて口が開かないように固定されます。

以前はワイヤーで縛りつけていたそうなのですが、

患者が嘔吐してしまった時の処置が大変ということなのか

ゴムを掛ける手法が取られているようです。

(今でもワイヤーで縛る病院もあるのかもしれませんが、私の入院した病院ではゴム掛けでした)

手術後の経過にも依るとは思いますが、私の病院では手術後5日目の朝食までは鼻に入れられたチューブ経由で液体の栄養食を点滴から摂取してました。

手術後5日目午前中の診察で鼻のチューブを抜いてもらい、

晴れて昼食からは口から流動食を摂取することが出来ました。

この時の失敗談をご紹介します。

初の流動食のメニューは、重湯150cc、味噌スープ、ミルクセーキ、りんごゼリーでした。

重湯というのは薄いお粥の上澄みの液体です。これに0.3gの食塩が付いてきます。

重湯の食べ方は、食塩を重湯にかけて、ただ飲むだけです。

しかしながら、私はせっかく口から食べられるようになった訳だからと、

入院時に持参していたねり梅の瓶から、ねり梅を重湯に溶かし、

梅風味で頂こうといきなり応用編に手を出してしまいました。

重湯は確かに狙いの梅風味で美味しく頂くことが出来ました。

しかし、次の味噌スープを飲み始めたところ、何かおかしいことに気づきました。

なんか味噌スープが入っていかない上、少し息苦しくなってしまいました。

あれ?と思い、慌てて鏡を見たところ、エライことになっていました。

ねり梅に含まれていたかつおぶしが顎間固定のゴムやらワイヤーやらに絡みまくってへばりつき、液体の通り道に蓋をしてしまっていました。

急いで口をゆすぎ、かつおぶしを取り除いたので事無きを得ました。

さすがに流動食初回で応用技は気が早過ぎました。

このタイミングではまだ口が開かない、というか開けようと試みることもしていない段階なのでかつおぶしは目詰まりを起こしてしまいます。

教訓としては、

流動食はアレンジを加えるべからず

ですね。

その後は重湯に食塩0.3gをかけて飲むようにしました。

これっぽっちの塩をかけても物足りないに決まってると思い込んでいましたが、

意外や意外、ただ飲むだけでもほんのり塩気を感じるんですよね。

重湯なんて気持ち悪そうと思っていましたが、意外と慣れたらゴクゴク飲むようになっていました。

流動食は、食というより飲み物ばかりなので食事時間がすぐ終わってしまうんですよね。

唯一食べ物感があるのが、ゼリーです。

ゼリーも最初はねり梅の目詰まりがあったこともあって、吸ってもピクリとも入ってきませんでしたが、目詰まり除去後はチューッと吸うのが数少ない楽しみでしたね。

流動食は、術後5日目の昼食から7日目の朝食まで丸2日、計6回頂きました。

まあ、この間はお腹が空いて仕方なかったですね。

流動食は、毎回全部で150ccが3種類+50cc程度が1種類という感じで、

計500cc程度の量なので液体しかないという前に絶対的に量が物足りないんですよね。

早く固形物メニューが取れるようにならないかと思って過ごしていました。

 

ご参考になれば幸いです。

本日は以上です。

 

 

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顎変形症の手術を受けて思った程大変でもなかったこと 2

前回は尿カテーテルが思った程大変でもなかったことを書きました。

今回のも気にされている方は多いと思うのですが書かせて頂きます。

2.全身麻酔からの覚醒時の痛みや吐き気問題

顎変形症の手術のブログやらクチコミやらを私はあまり見ないようにしておりました。

貴重な経験談かとは思うのですが、やはり個人差はあるように思いますので、100人中1名しか該当しないような事象でも、自分にも当てはまるように思い込んでしまうことが怖かったです。

とは言え、つい、うっかり、薄目でちらっと見たネットの感想や体験記にはこんなものがありました。

  • 麻酔から醒めると、強烈な吐き気を感じた
  • 麻酔から醒めると、強い痛みと寒さを感じた
  • 麻酔から醒めた時にパニックを起こさないでねと医師から言われた

これらを見て、麻酔から醒める過程で手術の痛みがMAXで襲ってきて、

麻酔のせいで吐き気に襲われる上、

不快感や苦痛からパニック状態になってしまうという悪いイメージが付いてしまいました。

 

ただでさえ手術なんて受けたくないのに、術後いきなりこんな最悪状態になるんだったら、もう無理、怖い、怖すぎる!という想いが付きまとっていました。

なので、全身麻酔からの覚醒時がとにかく怖かったです。

もっと言うと、手術が終わった際は、一人っきり状態で覚醒待ちになるのではないかとさえ思っていました。

さすがに、この点は入院よりだいぶ前に先生に聞いて、もちろん覚醒するまで周りに先生達はいるし、暴れようとしても押さえるから大丈夫です、と確認済でしたが、それくらいどうなってしまうんだろうという不安は大きかったです。

 

また、全身麻酔から醒めない事例みたいなのを何となく見聞きしたことがある手前、

物凄く可能性は低いかもしれないが自分がその事例にハマってしまうリスクはあると考えるとやはり怖かったです。

 

また、全身麻酔の際、通常は口から挿管するそうですが、

この手術の場合は鼻から挿管するそうで覚醒した際に強い異物感を感じるのではないか、苦しいのではないか、という点も怖かったです。

 

手術を受けてみての感想

全身麻酔の導入時は、点滴かららしいのですが、その後は鼻からのガス?で麻酔をかけるそうです。

麻酔から覚醒させるには、鼻からのガスを止めてから10分後くらいに覚醒するそうで、コントロールが容易ということらしいです。

ということで、麻酔からの覚醒時に放置されるなどということはあり得ず、

どなたかからの声掛けや手を握る等の外部刺激で目を開けました。

目を開けると、分かりますか?のような質問を受けるので、

手を握ったのか頷いたのかどうアクションしたかはもはや覚えていないのですが、

患者の反応を見て鼻からの挿管をすぐに抜くという流れでした。

抜かれたのはなんとなく覚えている感じはありますが、

苦痛かどうかという点では苦痛でもなんでもないというのが私の感想です。

覚醒したとはいえ、まだぼーっとしているので、

苦しいとか痛いという感覚はこの時点ではなかったと思います。

当然麻酔に使用する薬の種類や分量に対して、合う合わないの個人差はあり、

術前にも麻酔科の先生に過去にどんな手術を受けたかを確認されるのも、

どの手法がその人に最も合っているかや、合わない方法を把握するためであろうと思います。

また、麻酔科医の同種の手術に対する経験値によっても、差はあるようでした。

私の場合は、手術前日の麻酔科医との面談にて、

「明日の手術を担当する麻酔科の先生は、この手術の麻酔の経験が物凄く豊富で上手な先生だから安心して受けてください」と言って頂きまして、大いに気が楽になりました。

痛みや吐き気などに対しても、痛ければ痛み止めを入れるし、吐き気があれば吐き気止めを入れるから大丈夫と説明頂いたのでとても安心することが出来ました。

ですので、手術前日にある程度の安心感を得ていましたが、

終わった今思うのは事前の説明はその通りだったし、

全身麻酔では患者が不安に思うような点はほぼコントロールしてもらえるので過度な心配はいらないんだなと思いました。

もちろん、私の一例に過ぎませんので、他の経験をされた方は当然いらっしゃると思いますが、ご参考になれば幸いです。

 

今回は以上です。

 

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顎変形症の手術を受けて思った程大変でもなかったこと

1週間前に顎変形症(下顎前突症)の手術を受けました。

いつかは歯科矯正を受けたいと思いながらも、手術が怖い気持ちを乗り越えることが出来ず、実に20年位過ごしてしまったと思います。

 

そんな常人よりも遥かに気が弱く、勇気もない私が、遂に顎変形症の手術を受けることが出来ました。

僅か1週間前と、手術を受けたばかりの私が、手術を受けるかどうかで歯科矯正に踏ん切りが付かない方に対して少しでも参考になればとこの記事を書かせて頂きます。

 

手術に関しての話ですので、描写的に生々しかったりするかもしれません。

が、実際に手術で悩まれている方は、リアルな感想を求めていると思いますので、

出来る限り感じたままに表現したいと思います。

その点ご了承頂ける方のみ、読み進めて頂ければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

では、以下進めさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.尿道に管を入れる問題

 外科手術込みの歯科矯正を始めるに当たり、手術のあれが怖い、これが怖いと色々想像を巡らせておりました。

その中で、これがあるから手術受けたくないんだよーと最も強く思ったのがこれです。

あんな繊細の極みみたいなエリアに管を挿入するなんて気絶する程苦しいに違いない!

100歩譲って、挿入するのは手術中だから良いにしても、

術後も管が入りっぱなしでしばらくの間過ごさなければいけないなんてあり得ない。

物凄く不快な異物混入状態なのか、少し動いても痛いかのどちらか。

更に、管を抜く瞬間ともなれば、叫び声を上げないようにタオルでも噛み込む必要があるだろうし、それでも悶絶の痛さが待っている、と思っていました。

 

 術後にスマホが操作出来るようになり、感じたことはなるべくメモしようとしていました。

といっても、術後は思うように身体を動かせない為、体力・気力的にも最低限の操作しか出来ません。

そんな状態で書いた言葉がこちら。

尿道も平気

本当にこれがあるから手術なんて絶対嫌だーと思った悩みの種は、やってみたら平気でした。

もちろん多少の違和感はありましたが、不快感までは全然行かなかったです。

一刻でも早く抜いてくれー、でないとどうにかなっちまう、

というレベルの違和感を100とした場合、実際に体験した感想としては15〜20の違和感といったところです。

ああ、確かに管入ってるなー、別に不快じゃないけど。くらいでした。

朝になり、9:45位に、「じゃあ抜きますねー」と唐突に看護士さんに言われて、

あれだけ怖れていた地獄の悶絶管抜きのお時間を遂に迎えることになります。

これは、初めて体験する奇妙な感覚でした。

結果的に、痛いとは思わなかったです。

管が抜けるまさにその瞬間に、

ジュワッ!とお漏らししてしまったような変な感覚と共に、

一晩共に過ごした管とお別れすることになります。

ジュワッ!の感覚がなかなか強烈で、「あっ、大丈夫?!」と思うと同時に抜かれてしまいました。私は若干の痛みも感じなかったと思います。

 

ということで、手術が怖いと思っていた際の象徴的存在だった

尿道に管を入れる問題」(尿道カテーテル)は、

全然大したことなかったです。

 

ここからは余談になりますが、

夜中になり、2時を過ぎてきた辺りから、尿意を催してきたのですが、その時に出そうとして良いのか、特に出そうとしなくても吸い取られる感じなのか、よく分かりませんでした。

恐らく出そうとして全く問題ないのだと思うのですが、出そうとした時に管が抜けて大変なことになるとか、抜けたせいで再挿入する羽目になったとか、

そういった事故が怖かったので、私がどうしたかというと、出す感覚までは緩めず、これで出るなら出ていいよ位に気持ち緩めました。

朝になり看護士さんが話していたのを聞いてましたが、夜中は300位しか出てなかったけど、明け方から出始めて1000出てるみたいなことを言っていたので、

多分私は我慢してしまってる状態だったんでしょうね。

 

痛みや不快感をもたらす存在ではありませんでした。

ただ、腰をずらしたり、寝返りを打つ際の邪魔にはなりました。

もし、私と同じように、尿道の管が嫌だという方がいるとするなら、

2つの点をお伝えしたいと思います。

①本当に大したことはないので安心して良い

②尿意を催した時は思いっきり出す感じで良いのか、思いっきり出しても抜けないよね?は手術前に看護士さんか経験者に聞いておくと良い

 

まだまだ書きたいことはあるのですが、長くなってしまったこともあり、

思った程でもなかったこと、の2つ目以降は別記事に書きました。

 

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